娘の中学受験を終えて

28期生(2021年卒) 受験生 母

 エデュコに入会したのは、ちょうど新四年生クラスが始まる三年生の2月でした。
 エデュコに決めた理由は、定期テストごとにクラスや席順が入れ替わるような、競争でやる気をアップさせるシステムは、本人も親の私もあまり向いていないのではないかと考えたこと、また共働きでの受験サポートに不安を感じている中で、先生方が生徒一人一人の顔を見てしっかり見守ってくれそうな雰囲気と、面談や相談をいつでも受けていただけるという体制を、心強く感じたためです。


 主に本人の希望で始めた受験勉強でしたが、元々真面目にコツコツやることでハードルを越えてきたタイプで、中学受験生のイメージとしてよくある地頭の良さやひらめきで勝負するタイプではなかったため、四年生の間はおそらく、ほとんど授業内容が理解できないながらも「授業、がんばってます」と、受験生としての体裁をととのえることに必死な一年間であっただろうと思います。


 五年生になり、授業の難易度もさらに上がると、新たに始まったエデュコウィークリーの結果も惨憺たる有様で、思ったようにいかない結果にかなり本人も苦しんでいたように見えました。また、四年生の後半から五年生の前半にかけては、思春期の心の葛藤や小学校生活の負担も重なって、精神的にも若干不安定になり、
「受験はしたい、でも一度エデュコを辞めて勉強から離れたい」
というところまでいきました。
 親と衝突することも増え、どう対応すべきか悩みましたが、「受験はしたい」という部分は変わっていなかったため、
「自分で選んだ学校に行きたいという希望があるにも関わらず、今勉強を辞めてしまっては、おそらくその希望には届かない。仮に個別塾など勉強方法を変更したとしても、それが本当に合うかは未知数だ。でも、エデュコの先生たちは確実にあなたの現状をよく知っている。もう少し頑張ってみないか」
と話しました。


 結局その後、面談で先生方に気持ちを切り替えるためのクラス変更を提案いただき、御三家クラスに変更してエデュコで受験勉強を継続することになりました。これまでの完成クラスでもついていけていなかったのに、御三家クラスで大丈夫なのだろうかと心配もしましたが、今考えるとここが大きな分岐点であったと思います。クラス変更後、本人は「難しい」「テッカだと指名されるから緊張する」と言いながらも、その緊張感もいい方向に働いたようで、算数の理解度は徐々に上がり、自信をつけていきました。


 そして、新型コロナウイルス感染拡大防止のための小学校休校と、エデュコの動画配信授業。受験勉強に充てられる時間が予定より大幅に増え、また、わからない所があれば一時停止して、時間をかけて考えることができる動画受講は、コツコツ型の我が子には非常にプラスに働きました。このころには精神的にも落ち着きを取り戻し、エデュコで示された以上の課題を親が仕事でいない間も黙々とこなす姿に成長を感じ、それだけでこの中学受験というチャレンジは成功だった、と感じました。


 入試直前期、合不合判定テストの偏差値は思ったように伸びず、最後まで第一志望校の判定が五〇%を超えることはありませんでしたが、親としてあまり不安はありませんでした。それは、過去問や答案練習会・予習シリーズの振り返りなど、やるべきことはしっかりやってきた、これで不合格ならきっと人生においてその道に進むべき理由があるのだろうという、まさに「人事を尽くして天命を待つ」心境になれるだけの頑張りを、本人が見せてくれていたからだと思います。


 試験当日も「まずい、全く緊張しない」とつぶやく強心臓で、逆に適度な緊張感を持たせるべきなのか悩むという予想しない状況でした。親の中ではいつまでも「初めての場所に緊張し、テッカ先生の迫力に委縮する我が子」だったのに、知らない間に大人になり、親の想像を超えて成長しているのだと感じさせられた中学受験でした。
 エデュコの先生方には、一番最初に感じた雰囲気のままに、最後まであたたかく見守っていただき、本当にありがとうございました。あらためて、エデュコに関わるすべての皆様の、幸せと健康をお祈りいたします。