親の受験体験記

27期生(2020年卒)保護者 中本 碧 母

 娘の1年6か月にわたる受験が終わりました。この体験をいくつかの場面に分けて振り返ってみたいと思います。少しでも、これから受験に臨まれる方の参考や励ましになったら嬉しいです。


〇受験を始める時期について

 娘は5年生のゴールデンウィークが明けてから、エデュコに通いました。初めの半年間は2科目のみ、新6年生になってから4科目をとりましたので、とても遅いスタートでした。

 それまでの娘の性格から、長期的な受験勉強は向かないのでは?という思いから、このようなスタートとなりましたが、終わってみると「もう少し早くから4科目にすればよかった」と思ったようです。周りのお友達が復習しているところを、娘は初めて学ぶことばかりでしたので、ついていくので必死、応用するところまで余裕が持てなかった、と感想を申しておりました。それでも希望の学校に進学できましたので、ゆっくりスタートした方もあまり心配しなくてもよいかと思います。


〇趣味や習い事との両立について

 娘はエデュコに通う前、週6回水泳の選手コースに通っていました。中学受験する理由も、温水プールのある学校に行きたい、というきっかけだったので、水泳は可能な限り続けていました。6年生の9月から12月までは週3回と回数は減らしましたが、体力維持とリフレッシュにはとてもよかったです。水泳を休んでいたら、もっと勉強したのか?というと、わが子の場合はおそらくテレビを見る時間が増えただけなのではないかと思うので、結果的にはよかったと思っています。(その甲斐あってか、受験期間中に風邪やインフルエンザにはなりませんでした。)


〇家庭での学習環境について

 とてもさみしがり屋で、自分の部屋があるのに、一人で過ごすことを嫌がる娘は、リビング学習を貫き通しました。食卓に広げられると食事の用意がしづらいので、小さなちゃぶ台と電気スタンドを娘専用スペースとしてリビングの壁際に配置し、そこに向かって毎日学習していました。ほかの家族は、娘がいるときは、リビングのテレビをつけないよう協力して過ごしてくれました。


〇子供への声かけで気を付けたこと

 遅く始めたこともあり、娘の成績は思うようには伸びませんでした。それでも、その中で得意なものについて、先生がほめてくださったり励ましてくださったことは、自信になっていました。総合回テストも、合不合判定テストも、毎回悲惨な結果でしたが、どういった失点をしているのか、できるだけ具体的に得点につながる学習はどういったことなのか、本人に考えてもらえるように声をかけたつもりです。(○○をやりなさい、という指示を避けて、どうしたらここの部分で点数をとれそう?何をしたらいいと思う?と自分で考えてもらいました。)

 それでも素直になれない時や、反抗的な答えが返ってくることもありました。そんな時はエデュコに電話で相談し、先生から娘へアドバイスして頂いたこともありました。娘は先生をとても信頼していたので、素直にアドバイスを聞き、効果が出たときは「やっぱり先生の言うことは正しい!」と喜んでしました。


〇実際の受験当日に気を付けたこと

 我が家には2歳下の息子もおりますので、そちらの登下校でさみしい思いをしないように、夫にも試験のある日は全て休みを取ってもらいました。万が一、私が体調不良の場合には、保護者同伴面接もありましたので、夫が行く可能性も考えて、志望理由や面接の内容を夫婦で共有しました。実際の試験では、全日程で私が付き添い、息子を送り出した後の家事を夫が引き受けてくれたので、本当に助かりました。試験が連日あって、早朝から昼過ぎまで家を空けると、洗濯や食事の支度もままなりません。そのあたりも家族の協力があると助かると思います。)

 また、今年は暖冬で雪が降らず、交通機関の乱れもほとんどありませんでしたが、駅まで行ったら電車が止まっていた、ということがないように、朝起きたらまず、交通情報を確認しました。学校までのルートもあらかじめ2つほど調べておくと、何かあったときに慌てないと思います。車両も、混雑する時間の場合は女性専用車両があるのか、何両目が比較的空いているのか等も、調べておきました。


〇エデュコでよかった!とおもったこと

 たくさんありますが、子供がよく話してくれたことの中に、卒業生の話がありました。今日はこんな卒業生が来たよ、○○校の生徒が来てくれたよ、とよく話してくれました。中高生のお兄さんお姉さんは、少し先の未来を見ているような気持ちだったと思いますし、社会人の卒業生の話は夢や憧れとして大きな影響を与えてくれました。卒業生は中学受験に成功した人だけでなく、悔しい思いをした人も、今現在の活躍を伝えに来てくれていることが、「中学受験は通過点」であり、「ゴールではない」ということを自然と感じ取れたようです。第一志望の学校にご縁がなかった時、こういった経験が役に立ったように感じます。(進学先で頑張って夢に向かっていこう、というようなことを娘が話してくれました。)


 私が保護者の受験体験記を読んだ時は、子供のことで悩んだ時や「他のみなさんはこんな時どうしているのかしら?」と迷った時でした。もしも、今、この文章を読んでいる方が同じような思いでしたら、どうぞ安心してください。スタートが遅くても、反抗期でも、習い事を続けながらでも、その子にあった、最高の受験体験ができます。時間は巻き戻すことはできませんので、どうせやるなら、思いっきり、親も楽しんでサポートしてください。