十一ヶ月の受験

26期生(2019年卒)保護者 日置 瑞恵

 学習習慣や基礎学力を付けるための勉強を、小学校に入る前から他塾で続けていた我が家でしたが、娘の「受験したい!」の一言で状況が一変。

 その時点で五年生がそろそろ終わる頃、来年は中学生だねーなんて話がちらほら聞こえてくる時期でした。


 受験を考えていなかったとはいえ、今の受験事情は四年生からの受験勉強が一般的、くらいの知識はあったので「さすがに遅いのでは・・・」という不安を感じつつ、折角の娘のやる気を叶えてあげたい!と塾探しが始まりました。

 まず、ここまで出遅れているので大手は回避。後は口コミでひたすら探し、ここが良さそうとたどり着いたのがエデュコでした。

 私の中での最大の決め手は、カリキュラムの自由度が高く科目ごとに受講を選べるところでした。娘は他塾での国語の学習をとても気に入っており、それを受験勉強の為に辞めさせるのは勿体無いなと思っていたので、とても有り難いシステムでした。


 そもそも中学受験にあまり賛成ではありませんでしたが、体験授業などを受け、新しい環境、図形問題など受験用の新しい勉強に触れ、「面白かった!」とキラキラとした眼で言われた時、たとえ無駄になってもいいからやらせてみようと決めました。

 もちろん、ずっと塾での勉強を続けてきた子達に敵うわけはなく、「みんな凄い!」と憧れや悔しさと戦いながらの受験勉強。

時には嫌になることがあったり、受験まで続けられるのか親子で言い合いになり、長時間話し合ったりもしました。

 しかし、基本ポジティブで自己肯定力の強い娘は、合不合判定テストでの志望校の散々な結果にもショックを受けること無く、「私はスタートが遅かっただけ!」と前を向き続けました。

それは、出来ない娘を温かく見守り、出来るようになるよと声を掛けてくださった先生のお陰だと感謝しています。


 十二月になっても合不合判定テストで思うような結果が出ず、志望校調査で難易度の低い学校を提出した我が家に、面談しましょうと声を掛けてくださり、娘の第一志望の国立ならば合不合判定テストの結果より可能性はあるから妥協しないで!と、今の時期からのやるべき事などを的確にアドバイスして頂きました。

 そのお陰で直前期にも焦ること無く、無理な詰め込みの勉強をすること無く、良い生活リズムで程よく力の抜けた状態で2月の入試本番に望むことが出来ました。


 印象的だったのは、一年弱という短い期間しかお世話になってないにもかかわらず、入試当日の先生からの激励の言葉を聞く娘の真剣な表情
です。いかに先生方が真摯に授業をしてくださっていたかが現れているようでした。


 結果は、第二志望校で狙っていた特待を勝ち取ることが出来ずに悔しい思いもしましたが、第一志望校には無事に合格することが出来、スタートが遅いからと諦めないで本当に良かったです。

 第一志望校の合格発表の時、親は緊張で胃が痛くなる程でしたが、本人は頼もしいくらい落ち着いていました。きっと本人の中で、短い期間だったけれどやりきった!という自信があったのでしょう。


 最後まで自分を信じ、本人の望む最高の結果を自分の力で手に入れた娘。春からの憧れの中学校生活を思う存分楽しんで欲しいなと願っています。