充実の中学受験

22期生(2015年卒) 保護者  福井 美穂

 怒涛の一月、二月の一週目を終え、ときわ台への送迎もなくなった今日この頃、ホッとする気持ちと同時になんとなく一抹の寂しさを感じています。


 我が家とエデュコの出会いは偶然なものでした。我が家の最寄り駅は練馬駅。駅前には大手塾が立ち並び、何となくその中のどれかに行くのかな?と漠然と季節講習などを受けさせ、考えていました。そんな中で幼稚園の時の仲良しのお母さんから何気なく教えてもらった塾がエデュコでした。それから、ホームページや説明会でエデュコを知るほどに惹かれていきました。しかし、我が家から距離のあるときわ台への通塾。通いきれるだろうかと悩みましたが、主人の「ヒロが練馬駅まで歩くのと、お前がときわ台まで車で送るのは同じ時間だ!」という一言で、私の心も決まりました。


 それから、通塾が始まりました。慣れない予習の勉強に親子で苦戦。しばらくして、やってばかりいると思っていた宿題が、ほとんどやっていない状態でエデュコに行っていたことが判明!受験には向いていないのではないかと頭が真っ白になったこともありました。(バリカン先生にこっそり電話して諭してもったこともたびたび)それがあるとき、「やれば成績はあがる」を身をもって実感した息子は何も言わなくてもエデュコ流の勉強の仕方を身につけ、机に自ら向かうようになりました。学ぶことの楽しさを知ったように思います。やらされる勉強ではなく、自ら学ぶ楽しさ。先生たちにどんな魔法をかけられたのでしょうか。

 それから、学校から帰ってくると第一声が「エデュコ行くよ!」おやつを食べることもなく、すぐに車に乗って、早く早くと。環七が渋滞していて時間が遅くなると半泣きになる程。そして不思議なことに、学校から疲れて帰ってきて「今日は塾に行って大丈夫かな?」と思うようなときでも、エデュコに迎えに行くと元気いっぱい、生き生きとした表情で出てくるのです。四時間も勉強したのに?そんなに楽しく塾通いできることをありがたく思いました。

 また、帰りの車ではその日勉強した内容を、次から次へと話してくれました。ふいに出される問題の数々に困窮した時が何度あったことでしょう。私もずいぶん勉強になりました!(かぼたま大臣・りえ騒動などなど!)


 そうこうするうち、あっという間に六年生。息子は自分で決めた志望校に向けて日々頑張っていました。そんな中、巣鴨中の説明会で校長先生に言われた言葉が印象的でした。「棚からぼた餅は落ちてこない。ぼた餅は自分でつかみに行くものだ!」これは息子の心にも響いたようで、我が家では良く、「ぼた餅、あんこが指についたぐらいにはなったかな?」と口癖の様に言っていました。

 夏期講習では、朝八時から夕方六時までエデュコにいる日々。まるで出勤しているようだと思い、疲れないのか心配したこともありましたが、お友達と切磋琢磨し楽しく自習もできたようで充実した夏休みを過ごせたように感じています。(旅行にも行きました!)

 ずっと息子が目指していた開成には、努力を重ねてもなかなか厳しい状況でした。けれど本人がやってきたことなのだから、チャレンジしたいならしたら良い、失敗からも学べることはたくさんあるだろう考えていました。それが、マッタケ先生からのアドバイスもあり、十二月に急遽第一志望校を武蔵に変更。あんなに開成に向けて頑なだった息子が考え方を変えるなんて。先生方を本当に心から信頼しているのだなと実感した出来事でした。そこから、過去問をやり直し、ひたすら志望校にむけて突き進んでいきました。


 一月に入り、どんなにか緊張した日々が続くのだろうかと想像していましたが、先生方やお友達のお蔭で楽しく勉強できた息子は、普段と同じように生活でき、ずっと習っているヴァイオリンのレッスンも一度も休むことなく最後まで行くことができました。

 二月一日の武蔵の試験終了後、出てきた息子は開口一番「できる限りのことはやった。今までずっと頑張って、今日も落ち着いてちゃんと書けた。だからどんな結果でも悔いはない。」と言いました。そこには、一段大人になったような、清清しい息子の顔がありました。そして二日の巣鴨。「大丈夫。ぼた餅掴めたと思う。社会も算数も全部解答した!」と。(結果も出てないのに何故そんな自信たっぷり!?と私は不安いっぱいでしたが。) 結果、第一志望校の武蔵に番号はありませんでしたが、息子は自分の目でしっかりその結果を受け止め、そしてやはり「悔いはない、仕方ないよ。」と。きっとこの経験も息子を成長させてくれたことでしょう。そして、主人も私も大ファンの巣鴨中からは、掲示板で合格をいただくことができました。掲示板が上っていく瞬間、そして番号があった瞬間をきっとずっと忘れることはないでしょう。その時も息子は真っ先に「テッカに電話する!」と言い興奮気味に、そしてとても嬉しそうに報告していました。その様子を見て、私たちの知らない、先生方との深い絆があるんだなと改めて思いました。


 三日の暁星の試験後、私がふと「終わったねえ、受験。」と呟いたら息子は笑顔で、「すっごく楽しい受験だったね!」と返してくれました。とかく重くなりがちな受験生活をこのように楽しく締めくくれたことに、あの時エデュコを選んで本当に良かったと心から思いました。

 受験は終了しましたが、すでに巣鴨中からは宿題が出て、再び机に向かう生活が始まっています。「もう勉強するの?!」と思ってしまった私ですが、息子は、エデュコで頑張れたのだからまた頑張れると新しい生活に胸を膨らませています。


 ただ受験のための勉強だけではなく、「学ぶ姿勢」を身に着けさせてくださったエデュコの先生方に心より感謝いたします。

 これからも息子はことあるごとにエデュコを訪れることでしょう。どうぞこれからも末永く「福丸」をよろしくお願い申し上げます!